新人の育成
 
2007年03月08日

 

 もうすぐ団塊の世代の大量退職が始まる。それに備えて、各職場では団塊の世代のもつ技術を、次の世代にいかに伝えていくかが課題になっている。

 そうした折り、今朝、電車の中で珍しい光景に出くわした。南海電車にはいつも先頭車両に乗るのだが、なぜか今日はいつもと雰囲気が違う。運転士席から大きな声が聞こえるのだ。

「こういうときは、こうするんや!」
はいっ!

「もっとしっかりせんか!」
はいっ!

「わかっとるんか、お前!」
はいっ!

「減速、次の停車駅、堺」
・・・・

 どうやら新人運転士の育成らしい。運転士席を見ると、横に教官とおぼしき人が付いている。客を乗せての実地訓練だから、パイロットで言えば副操縦士レベルか。たくさんの乗客の命をあずかるから当然といえば当然だが、それにしても、指導に当たる教官の口調の厳しいこと。時折、罵声もきこえる。こうやって一人前の運転士が育っていくのだろう。

 

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